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日本の武道の教えには、<守、破、離>という原則があるのをご存知でしょうか。
武道の形ができていない初心者が行うべきは、まずお師匠さんの教えを守るということです。
お師匠さんはその形を見に付けるまでにそれこそ何十年もかけています。そのお師匠さんから形の指導を受けて、最初はとにもかくにも見よう見まねで真似ることを行えうのです。
何度も何度もいやになるぐらいに真似ていくと、次第に会得された形ができて、それを崩さないようになるというものです。自然とその身に付いた形を守ろうとするようになります。
その形がしっかりとした土台ベースとなり、こんどは自分のオリジナリティを得ようとしてすこし形を破ろうとして参ります。ちょっと破ってみて違うといいながらまた守った形を確認する、その繰り返しがまた長い年月をかけて行われます。そうしてとうとうひとつの自分なりの形を会得するようになるのです。
さらに修行は続いていきます、その形は、お師匠さんから頂いた形とも異なり、自分が得たあらたな形なものなのですから、お師匠さんのもとから離れてその自分の形をどうするかを考える時期ということになりましょう。
もうひとつ別の例を引き合いに出しましょう。
日本でも屈指のホテルの料理長と対談したときの話です。わたしが白身の魚にかけるペースト状のソースのうまさを引き出すのに、ここまであなたは何年修行なさいましたでしょうかと質問しまし。かれはそうですね、15才からレストランに入り、18才で欧州に渡り、27歳でこのホテルのレストランに来たので、はやくてざっと15年でしょうか、という回答をもらいました。
そこでわたしは次のような質問をしてみました。もし、私がそのソースのお味を作り出せるとしたら、わたしはどのくらいでできるでしょうかと。
そのとき、そのシェフはちょっと考えたあとに、数時間でしょうかねと答えてくださいました。
彼が何十年にもわたって身につけた味を、素人である私が数時間で作りだせるということは、どういったことなのでしょうか。どんなマジックがあるのでしょうか。
すこし考えてみてください、、、、もうお分かりになられたかと思います。
シェフは、<レシピの力>知っていたのですね。
素材、分量、時間、火加減などすべてを表したレシピがあれば、その通りにやればその味は作り出せるということなのです。
システム開発の初級者、中級者には、上級者からまさにこのレシピというエッセンスの教えをいただき、レシピのチカラを使って、モデリングを忠実に守って守って、上級者の開発するシステムの内容に近づいていくことはたいせつな行動パターンであり、そのパターンをしっかりと守ろうとする気持ちも大切です。武道の例で引き合いにだした守破離の守(シュ)のところをしっかりと行うということです。
これを行うことができる現場であるのかどうか、そのような中級者や上級者が身近にいて、レシピの教えをたっぷりと頂戴できるかどうか、あるいは真似でもいいからモデリングができるかどうかは、いまのみなさんの状態とこれからのスキルアップのことを考えると、とても大切であるとわかるでしょう。
システム開発におけるプログラマーやシステムエンジニアの育成は、腕利きの職人さんになるのと一緒です。システムの開発能力の高い方は共通したモノの考え方で対応されるように思われます。そのようなある種共通した考え方を、身に付けるには腕利きの職人からじかに教えを受けて会得することのほうがご自身の開発能力は早く高まることを理解して欲しいです。
わたしたちは、プログラマーとしての開発能力を高めること、システムエンジニアとしてシステム開発を深く理解すること、顧客とのコミュニケーションを行い、あるべきシステムデザインを描き出すこと、これら全体を管理してプロジェクトマネージャーとして活躍すること、さまざまな開発ステージでのあなた方ご自身が活躍されますように願っております。
ご自身のスキルを伸ばしながら、ご自身のキャリアをデザインしていかなければならないのです。
あなたはご自身のシステムにおけるキャリアをどこまで伸ばしていかれますか?
本当にその覚悟はできていますか。なんとなくそう思うとか、そうなればいいとかという程度の中途半端なお気持ちでは、まずうまくいかないと思います。
本気でそうなりたいと決断したり、まさにそうなるとイメージされた方がうまくいくように思います。
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